残業手当の不払いが多い職種

これまで数多くの残業代請求事件を労働者の代理人として扱ってきましたが、業界の体質というか、従業員に残業手当を払う意識の低い業界というものが存在するということに気づきました。
ここでは当事務所の弁護士の経験から、残業手当の未払いが多い業種について書いて行きたいと思います。

  • まず、一つ目の業種は工事関係の仕事です。
    当事務所が扱う事件数の中でも群を抜いて多いように感じます。
    内装工事や道路関係、水道関係の工事のお仕事は時間が読めないことも多く、残業が多くなりがちです。
    また、工事をして仕事が終わりではなく、その準備や報告、点検などやることは多岐に渡るのに対し、中小企業では人手不足からか、1人または2人といった少人数で対応させているところが多く、会社が従業員に慢性的に深夜まで残業をさせているという実態があるように感じます。
  • 次に多いのがIT関係、たとえばSE(システムエンジニア)やプログラマをなさっている方からのご依頼です。
    これらの職種も緊急の対応が求められることが多く、しかも急速にIT化が進行したため業界の人材不足からか、これらの知識技能を持った少数の従業員に仕事が集中し残業が慢性化しているのではないでしょうか。
    しかも、IT関係の会社は残業代を支払っていない会社が本当に多く、残業代が出ないことを前提に堂々と人材募集しているところも少なくありません。
    ただし、これらの職種は労働時間の把握が比較的容易ですし、伸び盛りの企業が多いことから、残業代請求自体はスムーズにいくことがほとんどです。
  • 3つ目が居酒屋の従業員です。
    居酒屋に飲みに行くと店員さんが接客してくれますが、その店員さんは多くがアルバイトとして雇われている方です。この人たちは時給で働いているため、残業代未払いの問題は生じません。
    未払いになっていることが多いのは社員として勤務されている方です。
    居酒屋には各店舗に社員として働いている方が数名いらっしゃるのですが、多くの店で経費削減のためか、アルバイトの稼働を減らし、社員にサービス残業をさせている実態があります。
    これは私がこの仕事(残業代請求の代理人)を始めて本当に多いと感じていることです(それまでは恥ずかしながら、ただの一人の客として居酒屋を利用するだけでした)。
    残業手当をもらっていない場合は当然、これらの方も残業代請求することができます。
  • 最後に英会話教室の社員の方です。
    ここでは名前は出せませんが、ある程度の規模をもった会社でさえ、全く残業代を出していないところがあります。
    当然、違法であり、残業代請求が可能です。

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